【接骨院の先生が解説】接骨院(整骨院)と整体院の違い【解決】

この記事を読まれているということは、整体または接骨院(整骨院)に通っていたり興味がある方や純粋に疑問を持ってしまったという方が多いと思いますので、

この記事を書いている角餅雄は、
長年接骨院で院長をし、現在は整骨院兼整体院として独立しています。

街中にはコンビニよりも多くの接骨院(整骨院)や整体院があります。正直はじめて興味を持った人はそもそも何をするところかわからないと思います。

この２つの施設は違いがはっきりありますので混同しやすい理由とともにお話ししていきます。

接骨院(整骨院)と整体院の違いはこの3つ

資格が有るか無いか

接骨院(整骨院)はそもそも柔道整復師という国家資格がないと施術者として施術はできません。

この柔道整復師という資格を初めて聞いたという人に簡単に概要をお伝えすると、骨折や脱臼、捻挫、打撲などのケガを治してもいいという資格になります。

他人のケガを治す資格のため資格取得までのハードルは高いです。少なくとも３年は専門学校に通い、その上で年に１回の国家試験を合格してやっと柔道整復師になることができます。つまり、人体の事をきちんと勉強した人がいるのが接骨院(整骨院)です。

一方整体院はこういった資格がなくても開業できます。
よく聞くカイロなども日本では民間資格です。そのため資格取得まではそこまでハードルが高くありませんし、近年は整体スクールなどに通い脱サラして整体院をオープンするというパターンも多いです。

ちなみに、最近は理学療法士の方や看護師の方が整体院をオープンするケースも多くあります。
ですので、一概に整体院＝無資格者という訳ではないので、事前にHPなどで調べてから予約することをおすすめします。

施術内容が違う

接骨院(整骨院)は先ほども書いた通りケガを治すことができる柔道整復師がいる施術所になりますので、施術内容はケガを治すことです。

整体院の場合はケガを治すことができませんので、主に腰痛や肩こりなどの慢性症状を治すところになります。

保険で施術ができるかどうか

接骨院(整骨院)の場合はケガの治療であれば健康保険(国保や社保等各種保険)を使って施術を受けることができます。

一方整体院の場合は保険での施術を受けることはできないため、すべて自費での施術となります。

大まかにお話しするとこういった違いがあります。これをお読みになっていて違和感がある方は大正解です。それがそもそもこの疑問を生み出す原因となっていますので、次の項目でそれについて触れていきましょう。

※接骨院と整骨院はどう違うの？

これに関してはどちらも同じですので、ケガを治す場所と覚えてください！

そもそもなぜこんなにわかりにくいの？

わかりにくい原因は、接骨院(整骨院)でも腰痛や肩こりなどの慢性症状に施術をしているからです。

本来であればケガだけ施術するのですが、接骨院自体が増えている事や、そもそもケガをする人がそんなに多くないこと、患者さん側が慢性症状とケガの違いを理解していないこと(これはしょうがないです)が理由となり、慢性症状の施術も行っています。慢性症状への施術に関しては保険さえ使わなければ施術することに対して特に制限はないので問題なく行えます。

自費で慢性症状を施術する分には全く問題ありませんし、むしろ大歓迎なのですが、場所によっては、腰痛などをケガ扱いにして慢性症状を保険で施術または、保険＋自費(1000円くらい)で施術しているところがあります。

そのせいで、接骨院は本来のケガを治す場所というイメージを失い、保険を使ってマッサージしてもらえる場所になり下がったのです。

これは接骨院にも整体院にも悪い話で、整体やマッサージを受ける＝安く受けられるというイメージがついてしまうと、経営はどんどんしにくくなってきます。競合よりも自分のお店を選んでもらうためには、価格競争に参加しないと勝てない可能性が高いからです。

我々がこの資格を取り、修行や技術セミナーを経て開業するのに正直かなりの金額がかかっています。だからこそ、【柔道整復師　後悔】や【柔道整復師　やめたほうがいい】といったキーワードで検索されがちなんだと思います。
患者さんからありがとうがもらえる素敵な仕事なんですけどね。

まとめると、接骨院(整骨院)でも整体院と同様に慢性症状(腰痛や肩こりなど)へ施術を行っているのでごちゃごちゃになりやすい、ということです。

まとめ

接骨院(整骨院)と整体院の違いはこの３つ

• 資格が有るか無いか
• 施術内容が違う
• 保険で施術ができるかどうか

そもそもなぜこんなにわかりにくいの？

接骨院(整骨院)でも腰痛や肩こりなどの慢性症状に施術をしているからです。

正直見分けがつかなくて当然と言えば当然です。