皆さんこんにちは角餅雄です。
このページをご覧になられているということは、今現在別のお仕事をされていて、
『この先いつまで勤め続ければいいんだろう…』『手に職が欲しい』『いつか独立して自由な生活をしてみたい』等思われていることと思います。
そんなあなたのためにこの記事では柔道整復師の資格やお仕事について網羅的にお話ししていきます。
この記事を読むことで、
柔道整復師という資格はどんな資格で、どんな仕事内容で、いくらぐらい稼げて、将来性はあるのかなどがなんとなく理解できるようになります。
この記事を書いている角餅雄は、建材卸会社の営業職→柔道整復師の専門学校→整骨院グループ→某メーカー広報→独立というおそらく周りにはあまりいないタイプの経歴を持っています。だからこそ、会社員から別業界へのチャレンジをしてきた経験は豊富ですし、今のままでいいのかな?というお悩みも痛いほどわかります。
もしあなたが柔道整復師へチャレンジしようとしているのであれば、ぜひ実際の柔道整復師という仕事についてまずは知ってみてください。その一助になれるようお話ししていきます。
柔道整復師ってどんな資格なの?
柔道整復師と聞いてどんなイメージがあるでしょうか?
【柔道をずっと続けてきた人が取れる資格で接骨院や整骨院で働ける仕事】という風に思われる方はかなり詳しい方です!おめでとうございます!
簡単に説明すると、柔道整復師とは【骨折、脱臼、打撲、挫傷、捻挫】などの外傷(ケガ)を治してもよいという資格です。これを業務独占といって、柔道整復師と医師以外は柔道整復の技術を使って外傷を治療することはできません。
ちなみに、この時の外傷の治療はもちろん健康保険などを使って治療することができます。
そして、この資格の面白いところは【独立開業権】があるということです。
※独立するためには一定以上の実務経験と研修などを受けなくてはいけません
つまり、町の接骨院や整骨院を将来的には自分で開業することができます。
冒頭でお話しした柔道をずっと続けてきた人が~というのは正直関係ないです。私も見た目と資格名で柔道をやっていた人と患者さんに思われていますが専門学校の授業以外でやっていませんのでご安心ください!
完全な余談ですが、この資格ができたころは柔道場でよくケガ(骨折や特に脱臼)が頻発しており、町医者の数も現在より圧倒的に少なかったため、その場で応急処置をできるようにこの資格ができたとかなんとか…(うろおぼえ)
柔道整復師の仕事内容は?
次に柔道整復師の仕事内容についてお話ししていきます。
柔道整復師が勤務するのは主に接骨院や整骨院、整形外科などになります。
ここではほとんどの柔道整復師が働く接骨院をベースにお話ししていきます。
※接骨院と整骨院は細かいことを抜きにすると名前が違うだけでやることは同じです。
外傷で来られた患者さんに対して、問診で受傷した経緯などを確認して、手技や電気治療器などで筋肉を緩め負傷部位の回復を図ります。基本的にはこれを一日中やる仕事です。
つまりは外傷を治して患者さんを笑顔にする仕事です!
勤務したての頃は、まず電気治療器のパッドを貼ったり、先輩や院長先生のサポートをすることがほとんどです。休憩時間や診療後に技術(手技)の練習会があったりする院がほとんどで、そこで技術を磨き少しずつ患者さんの対応をしていく形になります。
さすがに最近は、仕事は見て盗め!みたいな昔気質の先生はほとんどいないですし、院長先生の立場からすれば、今後自分の院の看板を背負って患者さんの施術を任せるので、親身に教えてくれる場合がほとんどです。
他にも暇なときには受付で患者さん対応をしたり、掃除や電話対応をしたりなどの雑務をこなします。
月末にはレセプトといって、その月に来院された患者さんの保険組合(国保とか社保とか)に、おたくの○○さんがケガをしてうちに来て治療したから、治療した分の保険料(3割負担の場合は残りの7割)を支払ってね。という書類を作り送付するという仕事も待っています。
この仕事のやりがいとしては、患者さんから感謝され人の役に立てているという実感が持てることが一番かなと思います。正直大変なことも多いですし疲れることも多々ありますが、感謝の言葉をいただけると手技の練習やレセプト等の他の仕事も苦ではなくなります。
ただ、綺麗事だけではいかないのがこの世の中です。柔道整復師の仕事のちょっとブラックな話はまた別の機会に書きますのでお楽しみに。
柔道整復師にはどうやってなるの?
専門学校(3年)や大学(4年)などに通い、国家試験を受験し合格すると柔道整復師になれます。
通信教育などはないため、おそらく社会人の方の場合ここが一番ネックになるポイントだと思います。大学や全日制の専門学校は、正直この記事の対象としている30代~40代の社会人の方にはあまり関係ないところだと思いますので、私の実体験を踏まえてお話ししていきます。
私の場合は勤めていた住宅建材の卸会社を退職し、専門学校に入学し直して資格を取りました。その間は会社員だった時の貯金とバイトで生計を立てていました。
専門学校も家からの近さよりも、授業時間と何よりも学費が安いところを探していました。そんな中見つけたのが、私の母校でした。私の母校は、午前中のみの授業(9:00~12:00)で1日2限というスケジュールでした。
そのため、午後からはすべてバイトにつぎ込むことができました。そして学費が他の専門学校よりも安かったので、だいぶ助かりました。
それでも、奨学金を借りて学費と生活費を稼ぎながら勉強をするという日々を3年間過ごし、国家試験を受験し合格、整骨院グループへ入社という流れでした。
私のような午前授業や夜間授業(だいたい18:00~21:00)の学校もありますので、お近くの柔道整復師の専門学校を調べてみてくださいね。
ちなみに私の通っていた専門学校は、授業時間と学費の関係か30代や40代の方も多かったです。高校を卒業して専門にという子たちが50%くらいで、残りの50%は社会人を経て専門に通っている私のような人が多かったです。そのため年齢の垣根を超え、一緒に勉強したり飲みに行ったりと仲のいい友人も多くできました。
学習内容などに関しては下の記事から↓
柔道整復師の平均年収っていくらぐらい?
年収は約280万~400万ぐらいです。
この数字に関しては厳密な統計を取ったわけではありませんし、勤める院や地域によってめちゃめちゃ差がありますが、関東圏で言えば上記の金額でほぼ間違いないと思います。
この平均年収は企業や個人経営の接骨院、整形外科に勤めている場合の年収となります。
【柔道整復師ってどんな資格なの?】のパートにも記載しましたが、この柔道整復師の資格には独立開業権があります。
つまり、独立してしまえばこの平均年収以上に稼げる可能性もあるということです。
もちろんリスクを伴うので、絶対におすすめとは言いませんが、この資格を取得する醍醐味はこの独立開業権だと私は考えています。
年数や役職ごとのお給料目安
1年目 約18~22万
2年目~ 約22~28万
院長 約30~35万
管理職 約35~40万
おそらく同じ業種の方で関東圏に勤務されている方にはめちゃくちゃリアルな数字だと思います。賞与がある場合はこれに賞与が入ったりします。ちなみに私が勤めていた院は賞与がなく、売り上げなどで表彰があり賞金が出たりしました。
柔道整復師はどんなところで働けるの?
柔道整復師が勤務できるのは以下のようなところです。
1、接骨院(整骨院)
2、整形外科
3、デイサービスなどの介護施設
1、接骨院(整骨院)
柔道整復師が勤務する施術所になります。
仕事内容は主に外傷の治療などです。手技や電気治療などを日々行っていきます。
メリット
・横のつながりができる
→院長先生をはじめ、先輩や後輩などのつながりができるため、開業時や開業後にも何かお世話になることがあります。
・独立する前に出店の経験を積める可能性もある
→数店舗をすでに経営しているグループ院の場合、自分で開業する前に出店を経験することができる可能性があります。
・手技などの技術が身につく
→接骨院で行う手技などの技術を学ぶ機会も多く技術は身につきます。
デメリット
・お給料は頭打ちになる
→役職などがついても雇われ続けており、施術者1人当たりが稼げる額も限られてくるため、役職がどんどん上がっていかない限り、お給料は途中から頭打ちになります。
・拘束時間が長い
→拘束時間は正直長いです。朝から夜まで働きます。その代わりに昼休みが2~3時間あったりなど少し特殊な環境です。
2、整形外科
こちらの方が接骨院よりも外傷を見る機会が多いです。ですが基本的にはリハビリなどを担当することが多いです。同じリハビリ職で理学療法士(PT)の方がいるので採用自体はそこまで多くありません。
メリット
・整形外科とのコネクションができる場合がある
→接骨院では骨折や脱臼、交通事故の治療など、医師とかかわることが多くあります。その際にコネクションがあるととても重宝します。ですのでこのメリットはとても大きいです。
・外傷を多く診れる
→整形外科では接骨院などよりも外相を見る機会が多く、特に骨折や脱臼などの大きなけがを診れるのは大きなメリットです。
・リハビリなどの知識や技術が身につく
→接骨院で行う手技とはまた違うリハビリの知識や技術などが身につきます。
デメリット
・給料が低いことが多い
→もちろん地域や場所によって違うのですが、接骨院と比べるとお給料が低いことが多い印象です。
・接骨院で使う技術を身につけられないこともある
→整形外科で行うのがリハビリメインなことが多く、接骨院で使用する技術とは違うことも多々あります。その際は、自分で別途セミナーや外部の研修会で学ぶ必要があります。
3、デイサービスなどの介護施設
柔道整復師は介護施設で機能訓練指導員として働くことができます。
デイサービスでの通所介護や、介護老人福祉施設などの介護施設では機能訓練指導員の配置義務があるため、わりと引く手あまたなお仕事です。ただ分野が介護領域にも重なるため、接骨院で働くのとはまた違った形態になります。
メリット
・拘束時間が短い
→接骨院や整形外科などでは、割と朝から晩まで勤務していることが多いため、デイサービスなどの勤務時間と比較すると、拘束時間が短い傾向があります。
・就職しやすい
→配置義務があるため、人手不足な傾向があり就職はしやすい環境です。
デメリット
・接骨院としての独立は厳しい
→業務内容や勤務形態などが異なるため、将来独立を考えている場合は厳しい場合が多いです。
・機能訓練以外の業務もある
→通われている高齢者の方に機能訓練を行う以外にも送迎や入浴の補助など別業務を行うこともあることが多いです。
資格取得後の転職例
柔道整復師の資格取得後はずっと同じところで働き続ける方もいますが、多くの場合は転職や独立をしていく方が多いです。
そのためこの場で資格取得した後の転職や独立のパターンを簡単にお伝えしておきますので参考にしてみてくださいね。
資格取得後の転職、独立パターン
接骨院→独立
整形外科→接骨院→独立
接骨院→介護施設
このような形で転職していく方が多い印象です。
転職に関しては下記の記事をご覧ください。
資格取得後に就職はできるの?
地域や院にもよりますが、比較的就職はしやすい環境です。
介護施設での就職がしやすいのは先ほど述べましたので、接骨院では就職がしやすいのかについてお話ししていきます。
先に就職がしにくい接骨院についてお話しすると、地域に昔からある先生が1人でやっている接骨院は就職しにくいです。というより募集をかけていることはほとんどありません。
就職がしやすい整骨院はズバリ多店舗経営をしているグループ院です。
何を隠そう私もグループ院の出身です。
こういった多店舗経営をしている整骨院グループは、新規出店を進めている可能性がかなり高く、その場合新たに整骨院を開院するのに必ず必要になるのが、管理柔整と呼ばれる、柔道整復師施術管理者です。
この管理柔整がいない接骨院では健康保険などが使えません。
そのため必ず柔道整復師は必要になるので就職はしやすい環境になります。
柔道整復師の資格に将来性はあるの?
私はあると思っています。
この柔道整復師という資格は正直食いっぱぐれることはほぼないです。
理由としては巷にこれだけの整骨院があり、店舗拡大の際に柔道整復師が必要になることや、機能訓練指導員としてデイサービスなどで働くという道もあるため、取得してしまえば職に困ることはほぼありませんし、加えて独立という道もあります。
ネット検索では【柔道整復師 やめとけ】や【柔道整復師 いらない】などと書かれています。これに関しては過去や現在でも不正を行っているような柔道整復師や、高額な回数券を売りさばいて倒産した接骨院グループがいたから、このような扱いを受けていると考えています。これに関してはまた別記事でお話しいたします。
ですが本来は、ケガなどで困っている患者さんを治して笑顔にする素敵な仕事だと私は思っているので、今後もこの仕事を志す人が増えたらいいなと思っています。
若干話はそれましたが、私は働き方の形が変わろうとも、柔道整復師に将来性があると考えます。
まとめ
柔道整復師ってどんな資格なの?
柔道整復師は外傷を治す仕事です。独立開業権もあります。
柔道整復師の仕事内容は?
接骨院ではけがをした人を手技や電気治療器などで直すのがお仕事です。
雑務や月末にはレセプトを発送したりもしています。
柔道整復師にはどうやってなるの?
専門学校(3年)や大学(4年)などに通い、国家試験を受験し合格すると柔道整復師になれます。
日中のみや夜間のみの学校もあるので、働きながら通って資格を取ることができます。
柔道整復師の平均年収っていくらぐらい?
大体280万~400万ぐらいです。ただし独立した場合はもっと上がる可能性もあります。
柔道整復師はどんなところで働けるの?
・接骨院(整骨院)
・整形外科
・デイサービスなどの介護施設
どれも一長一短ありますが、資格取得後は接骨院か整形外科でスタートする人がほとんどです。
資格取得後に就職はできるの?
介護施設や接骨院での求人は今後も増えていく可能性が高いので、就職はしやすい環境です。
柔道整復師の資格に将来性はあるの?
まだまだ必要とされる職種ですし、独立も可能なので将来性はあると考えています。
いかがだったでしょうか?
今回は30代、40代の方に向けて柔道整復師という仕事を網羅的に知っていただけたかと思います。
より細かい内容は別記事で作成いたしますのでそちらをご覧ください。
ここまでご覧いただきありがとうございました!
それでは角餅雄でした!
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